今回は皮膚について記載します。アトピー性皮膚炎の私ですがそういえば、調べてなかったと今更ながら調べてみました。皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の3層からできていますが、今回は皮膚のなかでも一番表面上にある表皮について記載したいと思います。
表皮の厚さは約0.1~0.2mmぐらいです。体の場所によっては0.04~1.5mmぐらいの場所もあります。下から順に基底層、有棘層、顆粒層、角質層からなっています。
基底層(きていそう)
基底層は表皮の一番下にある層です。基底細胞や幹細胞によって構成され、1層でできています。
基底層には主に以下のような役割があります。
- 新しい皮膚のもとになる細胞の生成
- 真皮に紫外線が届かないように保護
- 刺激から真皮を保護
ここでつくられた細胞は基底層から有棘層に、有棘層から顆粒層に押し上げられ、それぞれ基底細胞、有棘細胞、顆粒細胞となり、最後に角質層の角化細胞になって、お肌から垢となって剥がれ落ちていきます。また、基底層の細胞間にはメラノサイトというメラニン生成細胞があり、紫外線などから守るためのメラニン色素が生成されます。
アトピー性皮膚炎や乾燥肌などの皮膚トラブルの方は、基底層から作られた細胞を大事に大事に育てていかなければなりません。新しい皮膚のターンオーバーには4週から6週間かかります。
以前にアトピー性皮膚炎の原因とスキンケアを記載したので参考にしてみてください。
有棘層(ゆうきょくそう)
有棘層は多角形で大型の細胞が5~10層ほどでできていて、表皮の中でもっとも厚い層です。有棘細胞の表面は、多くの細かい棘で結合しています。
有棘層には主に以下のような役割があります。
- 異物の感知
- 紫外線の透過の抑制
- 皮膚の維持
有棘層には体内に侵入した異物を感知するセンサーの役割をもつランゲルハンス細胞があります。このため、有棘層は免疫機能に大きく関わります。また、有棘層では基底層でつくられたメラニンが移送され、紫外線の透過も防ぐ役割もあります。さらに、有棘層の細胞間にはリンパ液が流れていて、皮膚に栄養を与えたり、老廃物の交換などの役割も担っています。
イメージですが栄養がちゃんと届かないと肌が荒れそうですね。ただ、どうしたらいい効果が得られるのかは調べてもわかりませんでした(^^;
顆粒層(かりゅうそう)
菱形や平べったい形で2~3層のの細胞からできています。細胞内には、角化過程において顆粒層で作られるタンパク質のケラトヒアリンというガラス質状の顆粒があります。
顆粒層には主に以下のような役割があります。
- 紫外線の透過の抑制
- 保湿
顆粒層の顆粒細胞質の中に「ラトヒラリンというガラス状の粒があり、これが紫外線を強く屈折させ、肌の奥へのダメージを与えるのを軽減してくれます。また、ケラトヒラリンにはプロフィラグリンという物質が多く含まれます。プロフィラグリンは、角質層がつくれる段階でフィラグリンに変化します。フィラグリンは皮膚のバリア機能の正常なはたらきを保つとともに、皮膚の炎症を防ぐはたらきを担います。その他、保湿に関わるセラミドなどの脂質は細胞間隙に放出され、保湿にもかかわっています。
私は調べたことはないのですが、アトピー性皮膚炎の方は、フィラグリンの遺伝子異常が多いそうです。さすがにこれはどうしようもないですね。セラミドについては以前書いた保湿効果がある?セラミドの効果も参考にしてください。
角質層(かくしつそう)
角質層は皮膚の一番外側にある層です。脱核した細胞が約10層積み重なってできています。角質層は角質細胞とその間を埋める細胞間脂質で出来ています。
角質層には主に以下のような役割があります。
- 外部からの刺激の保護
- 保湿
角質層は外部からの細菌、紫外線、化学物質、アレルギー物質などから保護してくれています。成分の80~90%はタンパク質のケラチンで、健康な状態では10~20%の水分を含み保湿の役割も担っています。また、細胞同士のすき間を細胞間脂質が埋めていて、ここでにも保湿成分があり、角層の水分を保つ役割があります。
角質細胞が荒れると肌へアレルギー物質が侵入するのでアトピー性皮膚炎としてはつらいです。なんとか規定細胞から正常な角質細胞を育てたいものですね。
まとめ・感想
どの層も保護する役割が多い印象を受けました。あとは保湿ですね。角質層の荒れは肌にダメージを与えますし、今度はダメージがある細胞が角質細胞になるので悪循環ですね。良い肌にするには基底層から角質層までいかにダメージを与えないかが重要だと感じます。スキンケアなどの保湿でどこまでいけるかわかりませんが、肌が気になる人は4週間~6週間は頑張ってみましょう。また、サプリメントなども活用して内部から正常は細胞を作っていくものいいと思います。